みんながいる。大丈夫。

Dance with Grief

2014年に母をじしで亡くしてからの、娘の話。実験だったり、冒険だったり、メンタルが強かったり激よわだったりする話。

唯一の人

退職後は珈琲店を開くつもりでいたけど、

 

がんの為に実家に戻って祖母と生活している私のおじ。

 

そのおじが先日体調の良い時に、お客さん用のコーヒーの淹れ方を私に教えてくれて

 

今日は初めておじに私が淹れたコーヒーを飲んでもらいました。

 

結果は、少し薄いから、

 

水の入れ過ぎか、

 

豆が少し足りなかったかな。

 

という事でした。

 

『豆はスプーンにこんもりでいいよ』

 

とまた教えてくれました。

 

本当に、先日おじに淹れてもらったコーヒーとはやっぱり違う。

 

ほんの少しの違いで、こんなに違うんだね。

 

そんな忙しない毎日の中の、

 

一瞬の、ありがたい穏やかな時間でした。

 

 

私の母は、おじにとっては姉で

 

私にはおじが、母の話をそっとし合える、近い温度を持つ唯一の人で。

 

ふわっと出てくる生前の母の話と、

おじと、コーヒー。

 

お互い一人で抱えていた気持ちがほどよく噛み合うのか、私はまた少し、楽になれた気がしました。

 

おじもそうだったらいいな。