久しぶりに悲しい夢で目が覚めた。
どうか正夢にならない様にと思いつつ、身体がカチカチにかたくなりながら、
YouTubeでお気に入りの赤ちゃんと犬の動画を見た。
まだ深夜2時だった。
涙が出る。
心がズーンと重くなる久々の感覚だけど、動画の赤ちゃんが笑っているのをみて現実に戻れた気がする。
そして少し開いていたブラインドの隙間から、遠くのビルの赤いランプが見えた。
部屋の明かりをつけないまま窓に近づいてみた。
こういう悲しい夢をみた時の深夜は特に、明かりが見えたり人の気配を近くに感じる事ができると私はとても安心する。
遠くの高いビルの赤いランプ。
こんな時間も働いている人がいるビルの灯り。
高速道路の抑えたオレンジ色。
動く車。タクシー。時々バイク。
そうだったなぁ。これがこのせまい部屋を好きな理由のひとつ。
いつも助けてもらっていた中のひとつ。
当たり前になって忘れた頃に、またありがたみがわかった気がする。