先日、通っている茶道のお稽古で炉開きがあった。
私にとっては初めての炉開き。
炉開きとはお茶の世界のお正月で、先生お手製の懐石料理とお菓子や新茶をみんなでいただいた。
お稽古の中でのイベントなので、先生もお点前さんもいつもの顔ぶれで和気藹々と。
私はお点前をしなかったので人数的に必然と、お正客さんの役目を事前に頂いていた。
先生に教わりながら、沢山お点前さんや先生とお軸や茶道具について問答をした。
鎌倉の山あいにあるお稽古場。
よく鳥の鳴き声や、リスの鳴き声も聞こえてくる。
先生の愛猫もお稽古場の窓から外に遊びに行くので、この日は運良く行きも帰りも会うことができた。
とても穏やかな時間、忘れたくない事が山ほどあった。
でも教科書や本に載らない様な、心が何にどんな風に動いたか、を一番忘れたくないな、と思った。
今日の着物は少しオレンジがかった落ち着いたピンク色の江戸小紋に、
お月様、と勝手に思っているこれも落ち着いた黄色に少し格子の模様が入った帯をした。
すべて母のもの。
大抵、家で着物を着て一周回って見せてから、「お借りします。」
帰って来てから、「ありがとう。」と母の写真に向かって言うのが定例化しているけど、
多分、母は「それはもうあなたのもの。」と言って大叔母と一緒に笑っていると思う。
そして次は初釜で、私はお濃茶のお点前をすることになった。
沢山の行事やお祝い事を、一つ一つ丁寧に、もう一度。
この先生と仲間とお稽古場だからこそきっとこんなにも、私は母と一緒にお祝いをしている気持ちになれる。
とても大事に過ごさせてもらっている。
お正客さんの最後のお礼の挨拶では、自分の言葉でこの日の感謝を伝えた。
少し言葉に詰まった。
心が動くことがそれだけ沢山あった、良い時間だった。
【開門多落葉】
【漢字10個並んでいるだけで】 できたてほうじ茶専門店 加藤銘茶本舗 インターネット通信販売ショップ
上のリンク先は、先生が教えてくれたものに近い、いいなぁと思う禅語の解釈でした。
そして説明の中での先生の言葉の中の一つ。
「私達は見えないものを怖れるばかりに、やらずに過ぎることのなんと多い事かと存じます」